海と日本プロジェクトinとくしま実行委員会です。
先日、アオサノリの完全陸上人工養殖を実現した徳島文理大学生薬研究所教授の山本博文さんを取材させて頂いた様子がテレビでOAされました。みなさんご覧になっていただけましたか?
近年問題になっている海水温の上昇などによる海苔などの海藻の収穫減少の問題。山本さんは、この問題にバクテリアの影響という観点から研究開発をされています。
山本さんの研究は、海藻類を完全に人工的に陸上養殖を実現する画期的な技術です。
佃煮などの原料となるアオサノリの養殖は、徳島県では1988年前後を境に衰退したと言われています。
山本さんは、アオサノリが成長するために必要な「葉状体形成促進因子」を人工的に化学合成し、アオサノリの細胞に添加することで、人工的に成長させることができる技術を開発しました。
そして、2016年に世界で初めてアオサノリの陸上での完全人工養殖に成功しました。
この技術を応用することで、自然環境の変化に囚われず藻類の養殖が可能になり、また藻類の品種改良なども実現できると山本さんは話します。
現在は県内の水産業と協力して、水産業の安定化などの取り組みを行われています。
衰退した産業の復活、それに伴う雇用創出、環境変化に強い藻類の品種改良、またより美味しい藻類への品種改良など、山本さんの技術を使った海藻類の未来は明るい兆しが感じられますね!
「食用海藻の食文化を守りたい」と山本さんは話します。
日常生活のすぐそばで海洋環境の変化による影響を私達は受けています。一人一人ができることから海を守っていきたいですね!